香川県の空き家状況について、詳しくご説明します。
空き家率の現状
- 全国的に高い水準: 香川県の空き家率は全国的に見ても高い水準にあります。
- 平成30年調査: 総務省の「住宅・土地統計調査」(平成30年10月1日現在)によると、香川県の空き家数は約8万8千戸、空き家率は**18.1%**でした。これは全国平均の13.6%を大きく上回り、全国で8番目に高い数値です。
- 令和5年速報値: 令和5年(2023年)の住宅・土地統計調査速報値によると、香川県の空き家数は約9万1千戸に増加し、空き家率は**18.5%**に上昇しています。
- 「その他の住宅」の割合が高い: 空き家の内訳を見ると、「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家(いわゆる放置された空き家)」の割合が高いことが特徴です。平成30年調査では、空き家総数のうち**52.9%が「その他の住宅」でした。令和5年調査では、この割合は9.7%**となっています(全国平均5.9%)。これは、将来的に管理不全な状態に陥る可能性のある空き家が多いことを示唆しています。
- 地域差: 空き家率は県内でも地域差があり、坂出市や善通寺市、東かがわ市などで特に高くなっています。
空き家問題の背景
香川県で空き家が多い背景には、全国的な傾向と同様に、以下の要因が考えられます。
- 少子高齢化と人口減少: 特に地方部において人口減少が進み、住宅需要が低下しています。
- 相続問題: 相続したものの、利用する予定のない住宅が放置されるケースがあります。
- 住宅の老朽化: 古い住宅は改修費用がかかるため、そのまま放置されることがあります。
- 所有者の意識: 空き家の管理や活用に対する意識が低い場合があります。
空き家がもたらす問題
放置された空き家は、以下のような様々な問題を引き起こす可能性があります。
- 防災上の問題: 老朽化による倒壊や部材の飛散、火災の発生リスクが高まります。
- 衛生上の問題: 雑草の繁茂や害虫の発生、不法投棄などにより、生活環境が悪化します。
- 景観の悪化: 荒れた空き家は地域の景観を損ない、 नेगेटिवな印象を与えます。
- 治安上の問題: 不法侵入や犯罪の温床となる可能性があります。
- 地域コミュニティの衰退: 空き家が増えることで、地域の活力が失われる恐れがあります。